story

「何故、鉄は塗装されてしまうのか...」

aizaraは、一人の職人のこの疑問から生まれました。我々は60年間、様々な製品を手掛けてきました。

数にして約1万を超える製作物。
そのその多くが「鉄」というだけで塗装されてしまい、あの自然なままの独特な素材感が塗装の下で眠ることになるのです。

ピカピカのステンレスよりも遥か昔から人と生活を共にしてきた鉄。
決して塗装ではマネの出来ないその鉄の持つ独特の質感や素材感を、もっと多くの人達に知って欲しい。
鉄職人である私達は、aizaraを通して「鉄の素材感」をご提案します。

「作り手の想い」を、最後までお読み頂ければ幸いです。


「黒皮鉄」の魅力を伝えたい

自然の原理で発生する鉄の表面を覆う黒皮(クロカワ)という皮膜は、人がコントロール出来る範疇ではありません。
勿論、塗装でマネのできる色、質感でもありません。
そんな素のままでも十分に美しく魅力ある素材に、世の多くの製品は人口的な着色を行います。
勿論、我々はそれ自体に反対している訳ではありません。

ただ、鉄の持つ素材感そのものをデザインとした、いや、それこそが「コンセプト」なのだという物づくりがあっても良いのではないか。
それも、店舗といった特殊な場所ではなく、リビングといった空間で使えるシンプルで魅力的なデザインで。

幸いな事に、我々には長年に渡る物づくりの技術や知識、そして熱意がありました。
従来の「頼まれた一点物を作る」というスタイルとはまた違う、今度は我々がご提案する立場となり、新たにお客様に喜んで頂ける物づくりが出来るのではないか。

もし、私と同じ様な考えの人がいて、鉄の素材感に共感してくれる人が少しでもいてくれたら。
もし、私の考える製品をずっと探していて、今日もまたみつからず肩を落としている人がひとりでもいたら..。


その人の元へ届けたい。

我々は、単純に「物づくりの過程で鉄を使う」という発想ではなく、あくまで「鉄の素材感を生かした物づくりを行う」という考えです。
この微妙なニュアンスの違いを、aizaraを通して、皆様と価値の共有ができれば幸いです。

-アイザラ- それは400年以上も昔から使われている「鉄」という意味を持つ言葉。

-aizara- 山中博貴